倫理・政治哲学

ルソーの「一般意志」とは?「人間は自由に生まれた」から始まる社会契約論

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Portrait de Jean-Jacques Rousseau (détail)
Photo: zigazou76 / CC BY 2.0 / Flickr
AIによる調査スタンフォード哲学百科事典・インターネット哲学百科事典をAI(Claude)が調べ、内容を確認して整理しました。特定の思想の正しさを断定するものではありません。出典は末尾にあります。

「人間は自由なものとして生まれた。しかし至るところで鎖につながれている」。ルソーの『社会契約論』は、この有名な一文で始まります。では、人は社会の中で、どうすれば自由でいられるのか。ルソーが出した答えの中心にあるのが「一般意志」という考えです。

3行でわかる

  1. ルソーは『社会契約論』(1762年)で、人々が自由を保ったまま共に生きる社会のあり方を論じた。
  2. 一般意志とは、共通の利益だけをめざす人々の意志のこと。個人の利益の合計である「全体意志」とは区別される。
  3. ルソーは、法をつくる力を代表者に預けることを、道徳的な主体性を手放すことだとして退けた。

01これは何か(人物・概念の正体)

一般意志とは、社会のメンバーが、自分個人の利益ではなく、共通の利益をめざして持つ意志のことです。ルソーは、社会の正しいルールはこの意志に基づくべきだと考えました。

ジャン=ジャック・ルソー(1712〜1778年)は、ジュネーヴに生まれた思想家です[1]。

『社会契約論』の冒頭の一文は、自由に生まれたはずの人間が、社会の中で縛られている現実を指摘しています[1]。

02どんな時代・文脈で生まれたのか

ルソーは、社会の中で人が互いに比べ合い、優位を求める心が、人を不自由にしていると考えていた。

ルソーは『人間不平等起源論』(1755年)で、人と比べて自分を評価してほしいという欲求(アムール・プロープル)が生まれ、人を堕落させていく過程を論じました[1]。

では、こうした人々が共に暮らしながら自由でいるにはどうすればよいか。この問いに答えようとしたのが『社会契約論』です。

03中心の思想を、生活の言葉で

一般意志は共通の利益だけを見る。私的な利益の合計にすぎない「全体意志」とは、しばしば大きく異なる。

『社会契約論』(1762年)[2]

ルソーは、全体意志と一般意志の間にはしばしば大きな違いがあると述べた。一般意志は共通の利益だけに目を向けるが、全体意志は私的な利益を考え、私的な意志を合計したものにすぎない。また、一般意志に従わない者は「自由であるよう強制される」という有名な一節もある。

よくある誤解: 一般意志は、多数決の結果と同じではない。多数の私的な利益を足し合わせても、共通の利益になるとは限らない。

ルソーは、法をつくる力を代表者に預けることを、一種の奴隷状態であり、道徳的な主体性を手放すことだと考えました[1]。主権は人々自身にあり続けなければならない、というのです。

04今の生活・現代社会での意味

「みんなの意見の合計」と「みんなにとって良いこと」は違う、という区別は、民主主義を考えるうえで今も重要な視点になっている。

1

多数決の限界を考える

多数の人の私的な利益を足し合わせた結果が、全員の共通の利益とずれることがある。一般意志は、その違いを考える手がかりになる。

2

「強制される自由」への警戒

「自由であるよう強制される」という一節は、全体のための強制を正当化しかねないとして、今も議論の的になっている。

05関連する哲学者・概念

同じく社会契約から国家を考えたホッブズや、現代のロールズと比べると、ルソーの特徴が見えてくる。

06よくある質問

一般意志とは簡単に言うと?

社会のメンバーが、自分個人の利益ではなく、共通の利益をめざして持つ意志のことです。ルソーの『社会契約論』の中心的な考えです。

一般意志と全体意志の違いは?

一般意志は共通の利益だけを見ます。全体意志は私的な利益を考え、私的な意志を合計したものにすぎません。

「人間は自由に生まれた」の続きは?

「しかし至るところで鎖につながれている」と続きます。『社会契約論』の冒頭の一文です。

出典

  1. Bertram, C. "Jean Jacques Rousseau." Stanford Encyclopedia of Philosophy. https://plato.stanford.edu/entries/rousseau/
  2. "Rousseau, Jean-Jacques." Internet Encyclopedia of Philosophy. https://iep.utm.edu/rousseau/
  3. Rousseau, J.-J. (1762). The Social Contract (G. D. H. Cole, Trans.), in The Social Contract & Discourses. Project Gutenberg. https://www.gutenberg.org/ebooks/46333