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善悪と正義を考えるための哲学

多数のために少数を犠牲にしてよいのか、嘘は絶対にいけないのか、運で結果が変わったら責任も変わるのか。ニュースや身近な場面で答えに迷う問いを、哲学の代表的な考え方で整理します。

まず知っておきたいこと

2本の線路が交差する鉄道の分岐
倫理・政治哲学深掘り

トロッコ問題とは?何を明らかにするための思考実験なのか

レバーはOK、突き落とすのはNG。判断が割れるトロッコ問題の正体を解説します。

ジェレミー・ベンサムの肖像画(ヘンリー・ウィリアム・ピカーズギル作)
倫理・政治哲学深掘り

功利主義とは?「最大多数の最大幸福」の意味と落とし穴

「最大多数の最大幸福」は少数者を犠牲にしかねない。ベンサムとミルの功利主義を解説します。

カントが眠るケーニヒスベルク大聖堂の夜景(現カリーニングラード)
倫理・政治哲学深掘り

カントの義務論とは?「嘘をついてはいけない」に例外はあるのか

嘘の約束はなぜ許されないのか。カントの定言命法と「人殺しへの嘘」の難問を解説します。

ヴィクトリア朝時代の古いガス灯
倫理・政治哲学深掘り

ミルの「危害原理」とは? 他人に迷惑をかけなければ何をしてもいいのか

自由を制限してよいのは他人への危害を防ぐときだけ。「本人のため」は理由にならない、とミルは『自由論』で説いた。

押し花にした四つ葉のクローバー
倫理・政治哲学深掘り

道徳的運とは? 運で結果が変わっても、責任は変わるのか

人は自分でコントロールできることでのみ評価されるべきだ。でも実際には、運で変わった結果で人を評価している。この食い違いが道徳的運の問題。

正義を象徴する天秤
倫理・政治哲学深掘り

ロールズの「無知のヴェール」とは? 公正な社会を選ぶための思考実験

自分の立場を知らないまま社会のルールを選ぶ思考実験。ロールズは、最も不遇な人に配慮する原理が選ばれると考えた。

89歳のトマス・ホッブズの肖像画
倫理・政治哲学深掘り

ホッブズの「万人の万人に対する闘争」とは? 国家はなぜ必要なのか

国家のない自然状態は「万人の万人に対する闘争」。平和のために人々は契約し、主権者に権力を預けるとホッブズは考えた。

ジャン=ジャック・ルソーの肖像画(部分)
倫理・政治哲学深掘り

ルソーの「一般意志」とは?「人間は自由に生まれた」から始まる社会契約論

一般意志は、個人の利益の合計(全体意志)ではなく、共通の利益だけをめざす意志。ルソーは主権を人々自身に置いた。

机に置かれた古いギターとタイプライター
現代思想深掘り

アーレントの「悪の陳腐さ」とは? 普通の人が巨大な悪に加担する理由

アイヒマンは怪物ではなく、考えることのできない普通の人だった。悪の陳腐さとは、悪行の軽さではなく、行為者の動機の浅さを指す。

しっかり組まれた古い石橋
東洋思想深掘り

孟子の性善説とは? 井戸に落ちそうな子どもと「四端」

井戸に落ちそうな子を見れば誰もがハッとする。その心は善の芽(四端)であり、育てれば徳になる、と孟子は説いた。

砥石で包丁を研ぐ手元
東洋思想深掘り

荀子の性悪説とは?「人は悪だ」ではなく、努力で善になるという思想

人の本性は放っておけば争いを生む。善は生まれつきではなく、努力(偽)で身につけるもの。だから礼と師による教えが必要だと荀子は説いた。