HOME / 哲学 / 目的別ガイド / 善悪・正義を考える
善悪と正義を考えるための哲学
多数のために少数を犠牲にしてよいのか、嘘は絶対にいけないのか、運で結果が変わったら責任も変わるのか。ニュースや身近な場面で答えに迷う問いを、哲学の代表的な考え方で整理します。
まず知っておきたいこと
- 結果で判断する考え方(功利主義)と、ルールで判断する考え方(義務論)の違いが基本になります。
- トロッコ問題などの思考実験は、答えを当てるためでなく、自分が何を重視しているかに気づくためのものです。
- 社会の仕組みを考える記事(ホッブズ・ルソー・ロールズ)も、同じ問いの延長にあります。

トロッコ問題とは?何を明らかにするための思考実験なのか
レバーはOK、突き落とすのはNG。判断が割れるトロッコ問題の正体を解説します。

功利主義とは?「最大多数の最大幸福」の意味と落とし穴
「最大多数の最大幸福」は少数者を犠牲にしかねない。ベンサムとミルの功利主義を解説します。

カントの義務論とは?「嘘をついてはいけない」に例外はあるのか
嘘の約束はなぜ許されないのか。カントの定言命法と「人殺しへの嘘」の難問を解説します。

ミルの「危害原理」とは? 他人に迷惑をかけなければ何をしてもいいのか
自由を制限してよいのは他人への危害を防ぐときだけ。「本人のため」は理由にならない、とミルは『自由論』で説いた。

道徳的運とは? 運で結果が変わっても、責任は変わるのか
人は自分でコントロールできることでのみ評価されるべきだ。でも実際には、運で変わった結果で人を評価している。この食い違いが道徳的運の問題。

ロールズの「無知のヴェール」とは? 公正な社会を選ぶための思考実験
自分の立場を知らないまま社会のルールを選ぶ思考実験。ロールズは、最も不遇な人に配慮する原理が選ばれると考えた。

ホッブズの「万人の万人に対する闘争」とは? 国家はなぜ必要なのか
国家のない自然状態は「万人の万人に対する闘争」。平和のために人々は契約し、主権者に権力を預けるとホッブズは考えた。

ルソーの「一般意志」とは?「人間は自由に生まれた」から始まる社会契約論
一般意志は、個人の利益の合計(全体意志)ではなく、共通の利益だけをめざす意志。ルソーは主権を人々自身に置いた。

アーレントの「悪の陳腐さ」とは? 普通の人が巨大な悪に加担する理由
アイヒマンは怪物ではなく、考えることのできない普通の人だった。悪の陳腐さとは、悪行の軽さではなく、行為者の動機の浅さを指す。

孟子の性善説とは? 井戸に落ちそうな子どもと「四端」
井戸に落ちそうな子を見れば誰もがハッとする。その心は善の芽(四端)であり、育てれば徳になる、と孟子は説いた。

荀子の性悪説とは?「人は悪だ」ではなく、努力で善になるという思想
人の本性は放っておけば争いを生む。善は生まれつきではなく、努力(偽)で身につけるもの。だから礼と師による教えが必要だと荀子は説いた。